保育士の独立・開業で成功するには?フリーランスのメリットや収入・リスクの実態を調査
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「保育士で独立開業ってできるの?」
「フリーランスになることのメリットやデメリットを知りたい!」
このようにお考えの方も多いのではないでしょうか?
保育士は保育園や保育施設に勤める仕事だというイメージがありますが、フリーランスで保育士の仕事をすることも可能です。
そこでこの記事では保育士の独立・開業はどのようなものかを中心に、フリーランス保育士になることのメリット、収入面などを詳しく解説します。
読み終わる頃には保育士として独立する勇気が出るはずです。ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
保育士の独立・開業についてざっくり説明すると
- 独立保育士にはベビーシッターや保育ママなど多様な働き方がある
- 収入は安定しないが、工夫によって高収入になることも可能
- 業種によっては自治体から補助金も出る
- 自分に合った働き方ができるためメリットは大きい
保育士の独立の基本情報
まずは、保育士として独立するための基本的な情報から見ていきましょう。
保育士の資格は、保育士国家試験に合格、もしくは保育系の大学を卒業するなどの方法で取得することができます。
近年は待機児童問題や少子高齢化といった社会的背景もあり、保育士の働き方は多様化してきていると言われています。
独立してフリーランス保育士という働き方を選択する人も増えており、それ自体は特に難しいことではありません。
保育士は独占業務ではない
保育士として独立することは可能ですが、保育士の資格は独占業務には当たらないため、他の独占業務の資格とは少し違います。
独占業務とは、例えば医師や弁護士といった「専門性」「人名や権利などに重大な責任を負う」といった業種です。
保育士を名乗るためには保育士資格を持っていなければならないのは事実ですが、独占業務ではなく「名称独占」に当たるということを覚えておいてください。
独立している保育士はどのくらい?
フリーランス保育士として働くためには、人材派遣会社やマッチングサービスに登録、もしくは個人で自宅託児所などを開業するなど、色々な道があります。
そのため、独立(フリーランス)保育士として働いている人の総数や割合は把握できません。
ただ、待機児童問題は今後も深刻になっていくと予想されますし、保育士不足はますます加速するでしょう。よって、フリーランス保育士の需要はこれから高まっていくと言えます。
独立保育士の働き方
ここで、独立(フリーランス)保育士の働き方の一例をご紹介します。
フリーランス保育士として働くには多種多様な方法があります。その中でも特に多い事例をご紹介します。
ベビーシッター
ベビーシッターとは、保護者の自宅に出向いて子供の世話をする仕事です。食事や着替え、一緒に遊んだりといった内容が主な業務となります。
場合によっては保育園の送り迎えなど、保護者の要望に応じて臨機応変に対応することが求められます。普通の保育士としての働き方とは少し違うものになるでしょう。
ただ、ある程度時間に融通が利きますのでスキマ時間を使って働けるというメリットがあります。
フリー保育士
フリー保育士は、特定の保育施設に所属しない保育士を指します。保育園の人手が足りない時や新人保育士のサポート役など、需要がある時に穴埋めをするというような働き方です。
穴埋めとは言え、担任の仕事である事務作業も行う可能性があります。また、保育の即戦力となる必要があるため、現場の状況に即対応できるような柔軟性がある人に向いています。
派遣保育士
派遣保育士は、その名の通り派遣社員として働く保育士です。ある一定期間のみ保育園で保育事業を行います。
正社員として働くことに比べるとやりがいは少ないかもしれませんが、その代わり残業が少なくて済みますので、ここは利点と言えるでしょう。
給与面においても、アルバイト保育士として働くよりは稼げる可能性が高いです。
保育士ライター
保育士ライターは、保険関連のメディアで記事を書いたり、保育をテーマとした個人ブロガーとして活動する人を指します。
少しでも保育士経験があれば、現在は保育施設で働いているわけではなくてもライターとしての需要はあるでしょう。
ライターはある程度自分の考えを伝えることができるので、保育に対するポリシーなどを保護者や子供、その他大勢のさまざまな人に見てもらえるのがやりがいになります。
保育ママ
「家庭的保育事業」「小規模保育事業」「自宅託児所」などを開業して保育ママとして働くのも、フリーランス保育士としての道のひとつです。
保育ママは「認定家庭福祉員」と言われ、主に自宅で3歳未満の用事のお世話をする仕事です。単に子供のお世話をするだけでなく、発達や教育的な指導も求められます。
なお保育ママとして活動するためには「保育士や看護師資格などを取得している」「保育施設で3年以上の勤務経験あり」「ペットを飼っていない」などの条件を満たす必要があります。
独立保育士の年収
独立保育士にも色々な職種がありますので、全体の平均年収を算出するのは難しいです。
職種を限定して考えると、例えばベビーシッターの場合、平均年収は527万円程度だと言われています。中には月80万円以上を稼ぐ人もいるため、年収の幅はかなり広いと言えるでしょう。
また、フリー保育士の待遇は一般の保育士と同等です。雇用形態や勤務時間によって年収は変わっていきます。
ちなみに、2018年度の「厚生労働省賃金構造基本統計調査」によると、保育士の平均年収はおよそ358万円でした。フリー保育士も概ねこのくらいの年収だと考えておくと良いでしょう。
保育ママの年収の具体例
自宅託児所などを運営する「保育ママ」に関しては、通常の保育士とは異なり個人事業主扱いとなります。他の業種よりも年収の個人差が大きいと言えるでしょう。
ただし、保育ママの仕事は自治体から補助金が出る場合もありますので、一定の収入を得られる可能性が高いです。
保育ママとしての月収の一例としては以下のような内訳になります。
- 保育料(保護者負担分):25,000円前後(消耗品や光熱費など含む)
- 時間外保育料:1時間あたり500円前後
- 自治体からの保育補助金:1人あたり85,000円程度
保育士ママ一人で受け入れられる子供は3人までですので、上記を合算すると最大月収は「およそ33万円+時間外保育料」ということになります。
地域によっては他の補助金が出る場合もありますが、概ねこの程度だと思ってください。
以下の記事では一般的な保育士の年収をまとめています。比較の際にぜひご活用ください。
顧問契約を結ぶと安定した収入を得られる?
保育士として働く人にとって最終キャリアとなるのが「園長先生」ですが、今後は他の職業も出てくる可能性があります。
例えば「顧問保育士」という職業です。ざっくり言うと、複数の保育施設や企業と顧問契約を結んで提携するという働き方です。
現在は顧問保育士として仕事をしている人はほとんどいませんが、今後メジャーな職業になっていく可能性があると言われています。
顧問契約は弁護士や税理士などによくある働き方ですが、顧問契約を結ぶと毎月決まった収入が得られ、頑張りに応じて成果も出やすいため、やりがいもあるでしょう。
フリーランス保育士にもそういった動きが出てもおかしくありません。
保育ママの仕事の実情
フリーランス保育士の中でも自宅託児所などを運営する「保育ママ制度」には、最近注目が集まっています。
保育ママ制度は児童福祉法の改正後に新しく儲けられた制度で、虐待問題の解決や、働く親が仕事と生活を両立するためのサポート面を担います。
育児におけるさまざまな問題を解決できるとして、今後も需要が高まると言われています。
保育ママのタイムスケジュール
独立保育士は、正社員やアルバイトなどと違い時間にある程度融通が利きます。
フリーランスの保育士として働くにはどのようなタイムスケジュールになるのか、ここでは「保育ママ」を例にご紹介します。
<保育ママの1日のタイムスケジュール例>
時間 | 内容 |
---|---|
9:00 | 子供の受け入れ(視診と連絡帳チェック含む) |
9:30 | 室内遊び(子供の好みに合わせて) |
11:00 | 天気が良い場合は散歩や公園(遊具)などの外遊び |
12:00 | 昼食(食事のマナーなどの指導も含む) |
13:00 | お昼寝(SIDSや窒息の予防のため呼吸確認を怠らない) |
14:00 | 起床・検温・着替え・おむつの交換など |
15:00 | おやつ |
16:00 | 室内遊び、もしくは外遊び |
17:00 | お迎え・連絡帳を渡しながら子供の様子を報告 |
このほか、水分補給やおむつ替え、トイレも随時挟みます。体調面の観察も常に怠らないようにしなければならないため、気が抜けません。
なお、保育ママ一人で受け入れられる子供は3人までですが、補助者がいる場合は5人までの受け入れが可能です。
保育士の独立のデメリットは?
独立保育士として働く道を選択する人が増えていますが、フリーランスになるにはやはりデメリットも色々考えられます。
収入が安定しないことがある
どのような業種にも言えることですが、独立すると、収入が不安定になるリスクを抱えることになります。
先ほど少し触れたように「顧問契約」を結べばある程度安定した収入が得られます。
とは言え独立保育士と企業が顧問契約を結ぶ例は、まだほとんどありません。毎月の収入が不安定な独立保育士のほうが多いことでしょう。
保育ママやベビーシッターにもリスクはある
保育ママやベビーシッターとしてある程度顧客を開拓しても、子供が保育施設に入ることになった場合はその分仕事が減ってしまいます。いつ別の施設に乗り換えられてしまうかという不安は尽きません。
ただし保育園が不足している現在においては、保育施設以外の保育サービスに人気があるのも確かです。しばらくは大きく不安定になることはないでしょう。
現在の職場を辞める必要がある
保育士は、就業規則だけでなく時間的な面においても、副業として行うことはできません。よって独立を決めた場合は、現在の職場を退職しなければならないでしょう。
安定した職を手放して自分一人の力で稼いでいかなくてはならないため、最初のうちはどうしても安定性に欠けます。かなり勇気のいる決断になることは間違いありません。
自己責任の負担が大きい
これも全ての業種に言えることですが、独立して働くということは全て自己責任です。
仮に仕事で失敗した場合でも、フォローしてくれる人がいません。常に責任感を持って、ミスが起きないように働く必要があります。
またフリーランス保育士は厚生年金に入れませんので、国民年金保険しか老後の保障がありません。個人年金などもありますが、それも自分で加入することになります。
社会保障を受けられる機会が減るのも、フリーランス保育士のデメリットと言えるでしょう。
社会的な信頼を得るのが大変?
フリーランス保育士にはもうひとつ問題があります。社会的な信頼性の低さです。
収入が安定していないイメージがあるため、クレジットカード契約が難しい場合があります。ローンの審査も通りづらいでしょう。
ただし社会的信頼については、仕事関係の人とのコミュニケーションを取るなどして誠実に実績を重ねていけば、最終的に勝ち取ることができます。
ぜひ普段から周囲との信頼関係を大切にし、仕事面以外でも信頼を得られるようにしていってください。
仕事以外の作業も自分で行うことが多い
独立保育士は、保育園なら事務員がやってくれるような仕事も自分で行う必要があります。
例えば保護者とのやり取り、契約の事務手続きなど、子供のお世話以外にも仕事がたくさんあることは覚えておきましょう。
確定申告や国民健康保険などの申請、手続きも全て自分で行う必要があります。税理士などに委託することもできますが、その場合の費用も自己負担となります。
保育士が独立するメリット
ここでは保育士として独立する際のメリットについて詳しく紹介していきます。
高収入を狙える可能性がある
独立して働く際の大きなメリットは、工夫次第で高収入を狙える可能性があることです。
先ほどご紹介した顧問契約を結んだり、自分で保育施設を経営すればその分収入が上がる可能性は大いにあります。
人によっては、以前の職場より独立した後のほうが年収が上がったという話も多く聞かれます。この点はかなり夢が持てると言えるでしょう。
理想の保育観を追求出来る
組織に属して働いていると、どうしても職場の意向に合わせなくてはなりませんよね。
職場の保育観が合わないという理由で独立した人にとっては、誰にも指示を受けずに働ける「独立保育士」という立場は、向いている可能性が高いです。
一般的な保育施設では、一人の保育士が複数の子供の世話を同時にします。一人ひとりに寄り添った保育をしたい人は、独立保育士のほうがやりがいを持って働けることでしょう。
自由に働ける時間が増える
フリーランスになると、ある程度時間を自由に使うことができます。特にベビーシッターや自宅託児所の場合は自宅で仕事ができますので、必要に応じて時間の都合を付けることができるでしょう。
職場に滞在する時間も通常の保育士より少ない場合が多く、会社に拘束される時間もほぼありません。ワークライフバランスを保つという意味では、フリーランスとして働くメリットはかなり大きいと言えます。
人間関係のストレスが少ない
保育園などの組織で働く人が最も悩むのが人間関係です。
職場関係の悩みが原因でフリーランスを始めた人にとっては、仕事の中で人と会う機会が少ないことはメリットと言えるでしょう。
保護者とのやり取りはありますが、同僚とのつながりはほとんどなくなります。その点は快適になることは間違いありません。
保育士の仕事上での人間関係のストレスについて以下の記事で詳しくまとめています。ぜひご覧下さい。
フリーランス保育士として働くのに向いている人
フリーランス保育士には、どのような人が向いているのでしょうか。
独立保育士に求められる適性をご紹介します。
コミュニケーションを円滑に取れる人
フリーランス保育士として働くと、保護者や子供との距離がかなり近くなります。コミュニケーションを密に取ることが苦ではない人は、独立に向いています。
顧客だけでなく、マッチングサイトや派遣サイトなどに売り込みに行くときにも初対面の人とのやり取りが必要になります。
人見知りをしない、自己アピールが得意といったような性格の人も、フリーランスに向いていると言えるでしょう。
失敗を次に活かせる人
独立したばかりの時は、仕事がなかなか見つからなかったり、慣れない仕事で失敗することもあるでしょう。
こうした時にめげることなく、失敗を次に活かすためにはどうすれば良いのか、同じ失敗をしないための具体的な改善策を考えられる人は、独立してもうまくやっていけます。
何事もポジティブに捉えていきましょう。
常に冷静な判断が出来る人
フリーランスになると、プライベートと仕事の境目が曖昧になります。油断していると、寝る時間以外全て仕事に費やしてしまうことにもなりかねません。
独立保育士になる際は、休む時間を決めて意識的に休息や休暇を取り、健康面や精神面の自己管理をしていきましょう。
自分目線の視点に固まりすぎずに客観的、かつ冷静な判断ができる人のほうが、フリーランスとして長くやっていける可能性が高いです。
丁寧に仕事を行える人
フリーランスは、社会保険や年金、税金の手続きなど全て個人で行わなくてはなりません。
各手続きを間違えると、例えば確定申告では追徴課税の対象になったり、年金においては支払い忘れなどの問題が起きる可能性もあります。
また保育士は子供の命を扱う仕事でもありますので、全てにおいて丁寧に仕事を行える人でないと、フリーランスとしてやっていくのは難しいでしょう。
フリーランス保育士になるのに最適な時期
フリーランスになることは何歳からでもできますが、最適な時期はいつなのでしょうか。
実務経験は独立に必須
保育士の資格さえあれば、未経験でもフリーランスになることはできます。
ただ、保育士としての実務経験がないまま独立するのはお勧めしません。実務経験がないと保護者からの信頼が得られにくいですし、何より仕事の進め方がわからないでしょう。
まずは保育園や保育施設で経験を積んで、ある程度仕事に慣れてから独立を考えてください。
何歳で独立すべきか
保育士として独立する年齢に特に決まりはありません。ある程度実績を積めば仕事の関係者からの信頼は得られますので、若くても実務経験が十分であれば問題ないでしょう。
独立のタイミングの一例としては、結婚を機に退職後、子育てが落ち着いたころに保育士として復帰を考えることがあるかもしれませんね。その時が良い機会かもしれません。
時間に余裕を持って働けるのがフリーランスの強みですので、その利点を活かせるように、自分にとって最も良いタイミングで独立しましょう。
独立前に考慮すべきこと
独立保育士も種類によってさまざまです。自分に合った仕事を探すようにしてください。
自宅託児所やベビーシッターなどオーソドックスな仕事も良いですが、保育士としての経験を活かして、保護者と子供の両方にとって良い保育の道を探るなど、社会貢献ができる仕事もあります。
保育の現場には、保育士の視点でしか見えないような色々な問題もあるでしょう。マイナス面を解消してより良い教育を目指すNPOで活動したり、企業の商品開発に関わるなど、活躍の道が色々あることを知っておきましょう。
フリーランス保育士になるために必要な手順
独立保育士として働くためには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか。
必要な事務手続きなどをご紹介します。
初期費用を用意する
どのような仕事をするかにもよりますが、独立してすぐは収入が安定しない可能性が高いです。ある程度の初期費用は確保しておいてください。
また仕事に必要なコストの計算も、独立前にしっかりやっておきましょう。最低でも1年分くらいの経費と生活費分の費用は用意しておいたほうが安心です。
万全の体勢で独立の日を迎えるようにしてください。
退職届を出す
独立に必要な準備が整ったら、今の職場に退職届を出しましょう。
ここで揉めてしまうと、独立後の仕事に支障が出る可能性があります。円満退社できるように、退職の時期なども考慮してください。
例えば運動会やお遊戯会など、人手がいるイベントの直前に退職すると現場も混乱します。いつ退職するかは労働者の自由ではありますが、ある程度の配慮はするようにしましょう。
開業届の提出
個人事業主になる時は、開業届を税務署に送っておくと税制面で有利になることがあります。必ず開業届を出さなければならないというわけではありませんが、それなりに稼ぐつもりがあるなら出しておいたほうが良いでしょう。
開業届を出す期限は、開業後1ヵ月以内となっています。独立を考え始めたら開業届の準備も進めておいてください。
独立の際の注意点
独立のために必要な準備が整ったら、次は注意点も知っておきましょう。
フリーランス保育士として働くために気を付けるべきことをご紹介します。
自分なりの営業方法を確立する
独立して仕事を取るためには、自分で営業を行わなければなりません。つまり売り込みです。
自分を売り込む時には、強みを分析したり、自分にしかできない技能や働きかた、メリットなどを明確にしておく必要があります。
フリーランス保育士のセミナー
どうやって営業すれば良いかわからない場合は、独立保育士を対象にしたセミナーに行くのも良いでしょう。
最近は独立志向の保育士が増えてきたことで、保育士向けのセミナーが多く開催されています。独立にあたっての不安点を相談できるなど、起業する時の手助けになる可能性が高いです。ぜひ一度参加してみてください。
人脈があると便利?
保育士として独立すると、先月より仕事が少ないなど、収入が不安定になりやすくなります。
もし仕事が無くなってしまった時、周りに保育の手を必要としている人がいれば力になることで収入に繋げることができるでしょう。
普段から多くの人と関わっておくと、周囲の情報が入ってきやすくなります。ビジネス的な人脈というよりも、まずは近所づきあいをしっかりしていってください。
ダブルライセンスがあると便利なことも多い
保育士として独立する時は、保育士と同難易度程度の資格を持っていると、仕事の幅が広がります。
周囲からの印象も良くなりますので、できればダブルライセンスを意識してみてください。
看護師資格
保育士資格と一緒に看護師資格があると、乳児院や病児保育室、病棟保育士などの仕事が得られます。
看護師の資格があるというだけで多忙な業務に耐えられるという証明になりますし、特に身体の弱い子供の世話をしてきた実績としてアピールできます。
保護者からの信頼を得るという意味でも、ダブルライセンスになっておく価値は高いと言えるでしょう。
介護福祉資格
介護福祉関係の資格も、看護師同様、保育士とのダブルライセンスにおすすめです。
特に介護福祉士の仕事は高齢者とのコミュニケーションが求められますので、保育士として働く時にもその能力が活かされるでしょう。
また、介護福祉士の試験内容には児童家庭福祉なども含まれます。保育士資格試験と重なる部分が多いですから、先に介護福祉士の資格を取ってから保育士に挑戦する場合も資格を取りやすいことは間違いありません。
保育士の独立に役立つ資格
保育士とのダブルライセンスとしておすすめなのは、他にも以下のような資格があります。
- チャイルドマインダー
- 簿記
チャイルドマインダーは、イギリスで発祥した家庭的保育における専門職です。通学講座、通信講座に通って受験資格を獲得した上で、資格試験に合格すると取得することができます。
フリーランスは経理など事務的な作業も自分でこなす必要があるため、簿記の資格も取っておくと事務作業に役立つでしょう。
保育士の独立・開業まとめ
保育士の独立・開業まとめ
- ベビーシッターや保育ママなど、独立保育士の需要は高い
- 収入が不安定になる可能性はあるが、保育士は不足しているため仕事は多くある
- 仕事を全て自分で管理できる自信のある人にはおすすめ
- 色々な工夫をして独立を成功させるべし
保育士不足の解消に向けて国が動いているものの、今後しばらくは待機児童問題が完全に解消されることはないでしょう。
普通の保育士だけでなく、独立保育士の需要も今後まだまだ高い状態が続きます。
しっかり準備をすれば独立開業で成功できる可能性は高いですので、保育士資格の取得も含めて、前向きに考えてみてはいかがでしょうか!